|
『育』 その3 4月を迎え、保育園や幼稚園に入園したり、小学校に入学したり、あるいはお父さんの転勤で知らない土地へ引っ越した方がたくさんいることでしょう。新しい環境は子ども達にとって、緊張の連続です。そんな時こそ、私達大人はゆっくりと構えてその緊張をほぐしてあげたいものです。でもふと鏡に映った自分の顔には眉間にしわがより、肩にはぐっと力が入っているのに気がつきます。でもそれに気がついたらもう大丈夫。ゆっくり呼吸をして、どうしたら笑顔になって、リラックス出来るか考えてみましょう。 きっとやらねばならない事が山のようにあるのでしょう。そんな時には、その事柄を紙に書いてみましょう。それからその中でも大事な事には印をつけ、やり終えたらチェックを入れます。新たに用事ができたらまた書き加えておきましょう。そうすると意外と空回りしないで準備が進んで、鏡に映った私の顔にも余裕が出てきます。当然子ども達の様子も落ち着いてきます。紙に書いてみると、やらねばならないと思っていたことも、別にあえて今やらなくてもいいかなと思えてくるものもあり、その分ゆとりの時間が生まれることもあります。 新しい環境に慣れない子どもが、毎朝お腹を痛がったり、泣いて登園や登校を嫌がったりした時に、幼稚園でなにかあったのかしら・・・とかよそのお子さんはうまくいっているのにどうしてうちの子だけ・・・とかついつい外に原因を求めてしまいがちですが、案外そのおおもとは家庭の中に見つかります。家から一歩外に出れば大なり小なり緊張するのは当たり前です。その子なりに新しい環境で精一杯頑張って帰ってきたのですから、家庭では緊張をほどいて、楽しかったことも心配だったことも全部吐き出して明日に向けて英気を養うことが大切です。親としてこころしてそうした環境を用意してあげたいものです。ところが大人が事柄ばかりに振り回されていて、家庭の中がわさわさとした日々が続くと、子ども達が痛みを訴えたり、いらいらしたり、頻尿がはじまったり・・・といろいろな体の不調を起こして来ます。もし子ども達にそうした過度の緊張の影響が見られたら、お掃除の回数が少しぐらい少なくなっても、夕食のおかずが簡単になってもそんなことは気にしないで、子ども達とゆっくりおやつを食べたり、ゆっくりお風呂に入ったり、ゆっくり寝床の中で今日一日のことを聞いてあげたりして欲しいと思います。そうして親も子も新しい生活に少しずつ溶け込んでいきましょう。
|
||||||||||||||||||||||||