佐藤小児科医院 電話042-441-2772 調布市西つつじヶ丘1-57-94
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はじめに

コラム

  新型インフルエンザの流行に思う

    九月からは、テーマをつけて『育』を綴って見たいと思います。

 毎日、新型インフルエンザのニュースが報道されています。そのほとんどが重症患者さんのことばかりで、報道が繰り返される度に皆さんの不安が増しているのだなと、日々の診療の中で感じています。
《手洗い・うがい・マスク》が、標語の様に伝えられていますが、私はさらにこんなことを注意していただきたいと思っています。

  • 乳幼児を連れての不要不急の人混みへの外出は出来るだけ避けましょう。
  • 水痘・おたふく・BCG・三種混合・ヒブ・季節性インフルエンザなど、ワクチンで予防できる病気のワクチンを速やかに接種しておきましょう。
  • 日頃の体調の管理に、より一層気をつけて、インフルエンザに感染しても乗り切れるだけの体力を温存しておきましょう。また喘息等の基礎疾患のあるお子さんは、きちんと治療を受けてコントロールを良くしておきましょう。
  • お子さんの体調がすぐれないと感じたら、無理は禁物。本人のためにも他の方のためにも早めに自宅で休養して、様子を見ましょう。
  • もし感染してしまった時にも、恐怖の想いは余分です。体の状態をよく観察して、記録して、私たち医師と一 緒に治療に専念しましょう。
  • 新型インフルエンザは急速に重症化して肺炎や脳症を起こすことがあります。小中高生の比較的年齢の高いお子さんでも脳症を起こすことがあります。症状は高熱・咳・のど痛・頭痛・だるさ等で始まります。罹ったかなと思ったら早めに医療機関を受診しましょう。場合によっては治療を先行して、あとから迅速診断検査をすることもしばしばあります。


 私の診療室でもたくさんのインフルエンザの患者さんがお見えになりましたが、幸い皆さん順調に回復しています。患者さんも家族の方もできるだけマスクを着用し、出来るだけ健康な方と患者さんの生活空間を離し、部屋の換気・手洗い・鼻をかんだちり紙はビニール袋に入れて縛っておくなど感染の予防に努めていただくと二次感染をしないで済んでおります。油断はなりませんが、今出来ることを一生懸命やっていきましょう。
 人間には、『天命』と『運命』の二つの命があるといわれています。『天命』は大いなるものから頂いている命でほぼ決まっているそうですが、『運命』の命は人間の意志や努力で変わり得るそうです。その時に私達は“奇跡がおこった”と言うのかもしれません。
 新型インフルエンザの病気としての特徴もいろいろと解明されつつあります。恐怖の想いに振り回されることなく、私達にできることを続けていきましょう。


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