佐藤小児科医院 電話042-441-2772 調布市西つつじヶ丘1-57-94
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はじめに

コラム

    気になる風景

 1月も後半に入り比較的自然に恵まれた調布の街は、紅葉の木々と様々な色が絶妙に混じりあった落ち葉がとても美しく、歩いていても自転車に乗っていても気持ちが癒されます。
 今月は、街の中で私の気になっている事を書いてみようと思います。いつもその時お母さんの肩をトントンと叩いて気づいた事を言おうかなと思っても、なかなか勇気がなくて出来ないまま通り過ぎてしまっている事です。
 まずは、バギー(ベビーカー)の事。バギーには0ヶ月から使えるものがあるようですが、首がしっかりしてくる3〜4ヶ月位までは事情が許せばバギーに乗せてガタガタと移動しない方が良いと思います。お兄ちゃんやお姉ちゃんの幼稚園の送り迎えや、病院の受診で仕方なくというのは良いとしても、0〜3ヶ月位の乳児をバギーに乗せてわざわざ散歩をしている姿を見かける事がありますが、生まれて間もない赤ちゃんは、庭先やべランダで外気に当たるだけ(外気浴)で十分です。必要がなければガタガタとゆらしての移動はしないよう方が体に負担がかかりません。また多くの方が背面式でバギーに乗せていますが、私ならば赤ちゃんの安全を優先して対面式で使います。私が自転車に乗っている時に、バギーの横から飛び出ている赤ちゃんの足がとても怖いです。(お母さんは気づいていないのでしょうか?)学生さん等はスピードを出して結構すれすれに通り過ぎるので、赤ちゃんがケガをしないか冷や冷やします。赤ちゃんにとってスピードを出して向かってくる自転車はきっと恐怖ではないかとも思います。近頃は、通りすがりの無差別な傷害事件もしばしばありますし、強風の吹く日も多くなっていて木の枝等が飛んでくる事もあります。対面式ならば、そういった危険からもいくらかは回避できると思うのです。また赤ちゃんの暑そうな顔、寒そうな顔、怖がっている顔、眠っている様子等が良く観察できて安心です。先日、夜8時位の事でした。お父さんが3歳くらいの男の子をバギーに乗せて、バギーを押しながらランニングをしていました。かなりのスピードで走っていたので子どもも喜んでいる様子でした。薄暗い夜で、バギーの車輪がもしも突起物にぶつかったらどんな事になるのでしょう。いろいろな選択、とらえ方があると思いますが、(パパは健康のためランニングをしたい。息子とのスキンシップも大事。)もし読者の皆様がこの男の子のご両親ならぱ、どのような方法をとるでしょうか?

 次におんぶの事。私の子育て時代は背中のおんぶにママコートが定番でした。寒い日でもママコートの中は温もっていました。子ども達もおんぶをしてあげるといつの間にかすやすやと眠り始め、そっと布団に移すといった事を毎日のように繰り返していました。(ママコートがあるので、パジャマでも寒くありません)昔のおんぶひもは、前抱っこには使えないので、頭の支えも大きく作られていて頭ががくがくしないようになっていました。最近この旧式のおんぶ紐が静かなブームになっているとの話を聞き復活するのを楽しみにしています。いつの間にかママコートも見かけなくなり前抱っこが主流になりました。前抱っこは対面式という事で、赤ちゃんの安心感につながり、赤ちゃんの様子も良く分かる利点があると思います。しかし、先ごろ、前抱っこで赤ちゃんを前向きにして(背面式)使っているのを見かける事があります。この抱き方だけは、赤ちゃんの立場になって見ると私には受け入れられません。どの様な利点 があるのでしょうか?おんぶひもを使っても、抱っこひもを使っても、親は2本の手が空いている時には、自然とその手を後ろに回し、前に回し子どもをだき抱えようとするものと思います。2本の手が空いていながら赤ちゃんを支えることもなく前抱っこで闊歩している親の姿も気になります。事情が許す時ならば手を添えて欲しいのです。また冬の寒い雨の日に、赤ちゃんの足元の衣服がめくれて素足が出ている光景にも出会います。そんな時一枚のタオルやフリース等を常備して、暖かく覆ってあげて欲しいです。布一枚の温かさはバギーの赤ちゃんにも是非お願いしたいところです。防寒衣料を何枚も重ねて窮屈にしているよりも、防寒着はほどほどにして暖かな布で温もりの空間を作っていただけたらと願います。
 9月のコラムを書いた後から、お母さんが問診表の最後にそれとなく(宜しくお願いいたします)と書いてくださったり、診察室に入られた時に(おはようございます。宜しくお願いいたします)とご挨拶いただいたりする事が多くなりました。自分で発信しておきながら、(宜しくお願いいたします)と言われますとちょっと照れてしまいますが、大変有り難くまた身を引き締めて仕事をするべしと自らを戒めております。まだまだ至らないことだらけですが、気づいた事がありましたらお声をかけてください。私からも宜しくお願いいたします。

おんぶ大好き。ご機嫌な長男 レディもおんぶ大好き


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