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一点に集中して
私は今、7月の「育」を書くことに集中しています。7月24日(日曜日)に書くつもりで今日は何の予定も入れないでおきました。子育て中にも、時折(この一点に集中しよう!!)と自分に言い聞かせながら取り組んだことがしばしばありました。
例えば卒乳(当時は断乳)をした時です。そろそろおっぱいなしでも十分な水分と栄養が摂れて、言葉掛けやスキンシップで赤ちゃんとのコミュニケーションが出来ると確信した時に、集中して取り組みました。まず昼間にはおっぱいを与えずに、コップやストロー、スプーンを使って十分にお腹を満たしてあげました。昼間におっぱいを飲まなくても楽しく元気に過ごせるようになったら、次は夜中の授乳です。寝る前に子どもに「もうおっぱいは飲まないよ。バイバイね」と伝えておきました。夜中にぐずって何度も泣きましたが、その都度、麦茶や果汁をあげ、あやしてあげると泣き疲れて眠ってしまいました。徐々に夜泣きも収まって、3日もたつと、ぐっすりと眠れるようになりました。夜中に熟睡できるようになり、私も子どもも昼間の元気が倍増しました。
トイレトレーニングを始めたときも集中して取り組みました。夏の朝、目が覚めたと同時におむつが濡れていない事が多くなりました。そこで、おはよう!とにこっと声がけして「おしっこに行ってみようか!」とそれとなくトイレに腰かけさせました。すぐに出ない時には、トイレの水を出してあげると音に誘われておしっこをすることもありました。おしっこが出てくる不思議さに子どもはびっくりしましたが、すごいすごい!!と大喜びする私に、わからないながらも満足そうでした。一点に集中して観察を続けると、そろそろおしっこタイムかなと思う頃に(子どもの生活リズムに合わせて上手に声掛けするのが大切。食事やおやつの前とか、散歩に出かける前とか・・・)「おしっこに行ってみようか!」と明るく声がけしながら誘うのです。1ヶ月位でほぼ8〜9割成功するようになったら、思い切ってトレーニングパンツに替えてみました。時には親の声掛けのタイミングが悪く失敗する事もありますが、おもらしの気持ち悪さを経験するのも大切です。あの生温かいおしっこが足にかかる嫌な感じを経験すると、少しおもらしをしたところで、「おしっこ!」と自分から伝えるようにもなります。紙おむつ世代のお母さん方の中には、おむつが濡れたら即替えてあげるという意識がなく、お母さんの都合で(暇な時間、あるいは決めた時間など)おむつ替えをしている方が増えました。そのため子どもがおしっこを一日何回位しているのか、どんなタイミングでしているのか、おむつが濡れた時の子どもの僅かな不快な表情を把握できていない方が多くなりました。もし思い当たることがありましたら、「おむつが濡れたら即替える」の一点に集中して実行してみてください。(ただし子どもが熟睡している時には替えません。)今まで見えなかった変化や子育ての面白さを発見することでしょう。そうしておもしろ楽しく、長男は1歳10ヶ月、次男は1歳8ヶ月でおむつとサヨナラをしました。
朝起きを子ども自身でするという取り組みも私の中では集中して取り組んだ事です。私自身が親からあまり手間暇かけて育っていないため、小学生の頃から目覚まし時計を頼りに自分で起きていました。朝起こしてもらえたらどんなに安心して眠れるだろうとずっと思っていました。その悪影響が子どもに及んで、恥ずかしいのですが中学1年まで毎朝起こしてあげていたのです。中学生くらいになるとだんだんとルーズな面も出てきて、何度起こしても起きなかった挙句に、遅刻しそうな時間に起きてきて「なんでちゃんと起こしてくれないんだ!」と捨て台詞まで言うようになりました。これは何とかしなければと思い、ある時子どもに宣言をしました。「明日からは、自分で起きてください。朝ご飯は時間に合わせて作っておきますから」と。次の朝目覚まし時計がなっても起きません。繰り返し繰り返し鳴ってから、いつもより30分遅れて起きてきました。もちろん朝食を食べる時間はありません。朝ご飯を食べて欲しいから起こしてあげようかなという気持ちに何度もなりましたがぐっと我慢して起きるのを待ちました。よほどその日はお腹がすいたのか翌日にはご飯を駆けこめる位の時間には起きてきました。そうこう繰り返しているうちに、1週間くらいで諦めたのか、自分できちんと起きて来るようになりました。時には「お母さん、明日からテストだから、もし目覚ましがなっても起きてこなかったら、声をかけてくれませんか?」等と言うようになり、声をかけてあげた時には「ありがとう」と言ってくれました。それからは、捨て台詞を言われるようなことは一度もありません。
「一点に集中する」事は、意志の力が必要です。また他の人に強要する事でもありません。自分の中に秘めてその一点に集中するのです。その一点が身近なことも、遠いこともありますが、日々の暮らしの繰り返しの中にその輝く一点を持つことで大きな励みにもなるでしょう。
2012年お絵かきカレンダーの応募作品の一部です。テーマは「だいすきなものはな〜に」 |
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