佐藤小児科医院 電話042-441-2772 調布市西つつじヶ丘1-57-94
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コラム

 小児科医 細谷亮太先生

 細谷亮太先生は、白血病や小児癌で著名な聖路加国際病院の小児科の先生です。診療のかたわら俳句を作り、絵本も描かれます。そして子育てや命についてのたくさんの御著書もあります。先生はいつも子どもの(いのち)と向き合い、折に触れその(いのち)の輝きや尊さ,ぬくもりを伝え続けていらっしゃいます。私は先生と何の面識もありませんが、テレビ番組の特集や新聞や雑誌で先生を拝見する度に、先生のどこまでも暖かい眼差しに、小児科医として尊敬する先生となり、大のファンになりました。 昨年の秋に、特別支援学校の教師をしている長男が、病弱プログラムの研修で、聖路加国際病院の院内学級の見学に行きました。その時偶然に細谷先生が担当をして下さいました。細谷先生のお話にすっかり感動した息子からその帰り道に、電話がありました。(お母さん、聖路加国際病院の細谷先生を知っている?) (有名な先生で、私の尊敬する先生だからもちろん知っているよ。絵本も描かれていて、―おにいちゃんがいてよかったーという本も家の待合室にもあるわよ。) と、しばらく振りに、先生の話題で息子と共感する時間がもてました。

 最近、細谷先生の御著書 (いつもいいことさがし)を読みました。心の中がとても暖かく爽やかになりました。その上、細谷先生と私は、ほとんど同じ時代を歩んできたので、エッセイの中には懐かしさもたくさんありました。いまどきの子どもとむかしの子ども・子どもの病気物語・小児科医は考えた・大人たちへ、子どもたちへ・・といったテーマでいくつものエッセイが綴られていきます。山形の自然豊かな田舎で育った先生と入院してくる都会の子ども達の日常の姿から感じたこと、幼くして辛い病気と向き合わねばならなかった子ども達の命の輝き、優しさ、そのかけがえのない命に寄り添う先生の想いなどが、やさしく語りかけるようなゆっくりとしたテンポで続きます。さすが俳人!と感動する言葉や季節感、表現が何気なくそこここにちりばめられています。私は感動してしまいますが、先生にとってはごくごく普通のありのままの言葉であり表現なのだろう思います。この(いつもいいことさがし)の原点は、エレナ・ポーターの書いた(少女パレアナ)だそうです。ずいぶん前のアニメ番組、(愛少女ポリアンナ物語)の原作だそうです。御存じですか?

 昨日(6月23日)は、夕方から葛飾医師会でB型肝炎とB型肝炎ワクチンの懇話会がありました。内科サイドと小児科サイドから見たB型肝炎のお話を聴き、小児科医としてこのワクチンの推進にもっともっと真剣に取り組まねばならないと思いました。帰り道を御一緒したS先生と、細谷先生のお話やら、断食道場のお話やら、いろいろと話しながら帰りました。「そろそろコラムに書く話題も少なくなって…」ということを私がつぶやいたところ、「先生も、興味があると思った時には、午後からお休みにしてでも、もう少し色々な所に出かけてみたら書きたい事がまたいろいろ出てきますよ・・」とアドバイスを頂きました。細谷先生が、お忙しい中から少しの時間を見つけてお風呂屋さんに行ったり、映画を見たり、幼稚園のお月見の会に行ったり、がんの子ども達のキャンプに行ったり、と見たり聞いたりした事がこの素敵なエッセイ集になっているのに気がつきました。この頃少し停滞していた私の気持ちが、S先生の一言で回復しそうです。

 

 イラスト   眼鏡をかけた私の絵を初めてもらいました。
そう言えば数年前から老眼鏡をいつもかけています。  


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