|
|
ガッツリと食べさせましょう!!
保育園での入園前健診や、幼稚園や保育園の春や秋の定期健診で、細身で頼りなさそうな子ども達が増えてきていると感じています。
厚生労働省では10年ごとに(・・・1980年・1990年・2000年・2010年)に日本の乳幼児の身体発育値及び発育曲線を明らかにして、乳幼児の保健指導の基準に用いています。ところが1980年〜1990年頃をピークに、徐々に身体発育値が減少し、2010年の調査で作られた新しい発育曲線は目標としては使わないことになり、2000年の発育曲線を継続して用いることになりました。新しい身体発育曲線を楽しみにしていた私にとって、このような結果で2010年版が配布されないという事実は、大変な衝撃でした。常日ごろ感じている子どもたちの食生活の乱れが(食生活が大切に扱われていない現状が)とうとう数字にまで顕れることになってしまったのは残念で仕方ありません。
私の担当の保育園では年度末に、一人一人の子どもの体重と身長の伸び率を出してもらっています。保育園ではおかわりもしていつもガッツリ(というかガツガツと)食べているのに体重の増えが乏しい子どもの家庭での朝食をチェックしてみると、朝食が“パンとお茶”だけということが少なくありません。そこでカロリーゼロ、栄養ゼロのお茶を具だくさんスープや牛乳、あるいは野菜や果物のジュースに変えていただいたところ体重の増えも、昼食のがっつきも改善して午前中の活気も出てきました。朝食を食べない習慣のご家庭も増えてきている様子です。母が朝はコーヒーとサプリメントだけ、父は朝食を食べずに出勤という場合に、子ども達も遠慮するのか食卓が楽しくないのか、(幼児であっても)いつの間にか朝食抜きあるいはサプリメントが朝食替わりといった御家庭も増えつつあります。子どもは大人と違い“常に成長する”“起きているときは常に何かしら活動している”という認識をお母さんには持って欲しいと思います。野山で思い切り遊んだ時などは、親よりもたくさん食べることもあるのが子どもです。健やかな身長体重の増加は健やかなお子さんの成長の基本です。親子でガッツリと食べましょう。個食(孤食)ではガッツリとは食べられません。子どもの成長を任された親としての意識を持って、豊かな食卓を用意していきましょう。
|