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そなえよつねに (Be Prepared) 2013年の夏は猛暑、竜巻、雷、洪水・・・と様々な異常気象で大変でした。特に幼子を抱えたご家庭では、まさかの時に備えて今よりも更にしっかりとした備えが必要になってくると思います。 「そなえよつねに」は世界各国のボーイスカウト共通のモットーです。私たちは(備える)というと第一に物質的なものを想像してしまいますが、このモットーの意味はさらに深く、スカウトは常に心も体も技も鍛えて、いつ何時どのような事態に出会っても“いつでも準備は出来ているぞ、さあこい”といったところまで自分を高めておくということを意味しています。そうして日常の訓練に励むことにより、天災や人災に遭遇した時には良き公民としての働きが成せるというボーイスカウトの素晴らしいモットーなのです。 息子たちは小学生・中学生の時にボーイスカウト活動に参加させていただきました。その時に頭と体に繰り返し繰り返し叩き込まれたこの(そなえよつねに)が今でも息子の中に燃え続けていると感じます。大学生の時にライフセービングを部活動として選択し、社会人になってからも夏にはライフセーバーとして小学生の臨海学校に参加しています。早朝にライフセーバーとしての訓練をし、午前と午後は小学生の臨海実習の指導をし、夕方から日没までまた訓練をし、夜は一日の反省会といった毎日を嬉々として黙々と続けています。外から見ていて、この姿は我が子ながらよくやっていると思います。私には到底できません。おそらく(そなえよつねに)が、当然のことになっているのではないかと思います。 ボーイスカウトにならなくても、ご家庭の中でこの「そなえよつねに」を旅行の支度の時、学校の校外学習の準備の時、台風が接近したとき、各地で異常気象による被害が出たニュースを見たとき・・・いろいろな場面で子ども達に話題を振って、日頃の準備や心構え、対策などを話し合ったり一緒に準備をしたりするのも良いと思います。まさかの時に親が子どもと一緒とは限りません。全部親が用意してしまうと、いざという時には役に立たないかもしれません。子ども達の優れた能力を信頼して、繰り返し繰り返し準備をしながら、ついでに「そなえよつねに」の言葉を唱えて、意識を高めて行きましょう。 2011年の東日本大震災の時、紙おむつが品薄で手に入らない時がありました。たまたま診療にいらした患者さんが紙おむつがなくて困っているのを聞いて、クリニックで患者さんのために買い置きしておいた紙おむつを差し上げました。とても喜んでもらえました。「そなえよつねに・プラスワン」として、家族だけではなく、その時居合わせた人々の為も視野に入れて準備が出来たらもっと素敵です。
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